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RICCI EVERYDAY COO 仲本千津さん 前編

 

アフリカン・プリントの布地に魅せられたRICCI EVERYDAYのCOO仲本千津さん。
ウガンダの女性の雇用を創出するために現地でブランドを立ち上げ、独特なプリントを使用したバッグやトラベルアイテムなどを販売しています。現在は日本の大手百貨店のポップアップストアや自社オンラインストアなどを中心に展開。そんな彼女にアフリカに興味を持ったきっかけから、ビジネスを立ち上げた経緯などを、うかがいました。

 

 

アフリカに子供の頃から魅せられていた

 

ロズリン:このバッグ、本当にカラフルでおしゃれですね。とても丈夫そうで、重宝しそうです。

 

仲 本 :ありがとうございます!アフリカン・プリントはダイナミックな原色使いの組み合わせが特徴的で、すごく元気をもらえる気がします。バッグはそのまま手提げとしてもっていただくほか、折たたんでクラッチとしても使えますし、セットの肩紐をつけていただければショルダーや斜め掛けにもなって4パターンで使えるんですよ。

 

ロズリン:それは便利ですね。どのようにして売っていますか?

 

仲 本 :はい。現在ブランドを立ち上げてから2年目ですが、私はウガンダの工房と日本を行ったり来たりする生活を送っているので、日本での販売や営業は母に任せています。自社オンラインストアと共に、徐々に期間限定のポップアップストアでの販売が広がっています。地元・静岡の伊勢丹をはじめ、デパートなど全国数十か所で販売実績があります。

 

ロズリン:会社名の「RICCI」は?

 

仲 本 :(笑)。「RICCI」は、代表をしてくれている母の名前の律枝と私の名前の千津を組み合わせたものなんですよ。


ロズリン:あら、素敵ですね(笑)。今日はお聞きしたいことが山のようにありますが、なぜウガンダ?なぜアフリカで?というところからお聞きします。

 

仲 本 :はい。私は子供の頃、ドキュメンタリーを見たり本を読んだりして、アフリカにとても関心を持ちました。砂漠化や子供たちが飢えや病気で死んでいく。そういうことは今でこそ、アフリカの一部でありすべてではないとわかりますが、当時はそういう状況を少しでも改善できたらと考えたんです。それで東京の大学に進学し、大学院までずっとアフリカの政治を勉強し、開発課題に関係する仕事につきたいと思っていました。

 

ロズリン:すぐそういうお仕事についたのですか?

 

仲 本 :いえ。最初は日本のビジネスパーソンとしての経験を積もうと銀行に入りました。営業で中小企業の経営者などとお話する機会も多く、いい経験になりました。

 

ロズリン:ウガンダは何かきっかけがあって?

 

 

仲 本 :実は3・11の東日本大震災が私の転機となりました。あの日、東京でわずかながら地震を経験し、その後の東北の状況を見て、人生で後悔しないよう、やりたいことを先延ばしにするのはやめようと思いました。そして銀行をやめ、アフリカに関係するNGOへの転職活動を始めたんです。

 

ロズリン:ご両親は賛成でしたか?

 

仲 本 :母は最初から私をサポートしてくれましたが、父親はアフリカに行くことへの心配もあって、銀行をやめるのはもったいないと。私自身、行員時代にアフリカの支店への希望を出していましたが、なかなか叶わなかったんですね。
でも、実際求人を探し始めたら、募集要項に「途上国での経験を2~3年積んでいること」という条件がどのNGOにもあって、これまで現場経験のなかった私は「これじゃ転職できない」とショックを受けていました。
でもある国際農業NGOの東京オフィスで、やる気があって英語ができれば経験はとわないという条件だったところを見つけ、どうにか採用していただきました。

 


とても住みやすそうと思ったウガンダに駐在

 

ロズリン:どんな仕事をしていましたか?

 

仲 本 :東京オフィスに2年半いました。その団体はウガンダやエチオピア、マリ、ナイジェリアの4か国で農業支援をしていたので、その関係で毎月のようにアフリカに出張に出ていました。

 

ロズリン:その中でウガンダの印象はどうでした?

 

仲 本 :あ、意外と住みやすそうって(笑)。私がイメージしていたアフリカとは違い、高層ビルもあり発展していながらも、緑の多い初夏の軽井沢のような気候で、東京よりも住みやすく感じたほどです。訪れたアフリカの国々の中で一番好きになったので、ウガンダへの駐在希望を出し、それが通って2016年の3月まで2年弱、駐在しました。

 

ロズリン:現地ではどんな仕事を?

 

仲 本 :団体は農業支援を行っていますが、私はそういった専門知識はないので、現地の事業マネジメントを中心に行っていました。

 

ロズリン:食べ物はおいしいのですか?

 

仲 本 :はい、とても。炭水化物系が多いですね。お米も食べますが、主食はバナナです。甘くないバナナをふかしてマッシュしたものや、とうもろこしの粉をゆがいておもちのようにしたもの、芋類がよく出てきます。そしてそれらに、ヤギや牛、鶏などの肉をトマトべースのスープで煮込んだものをかけて食べたりしています。

 

ロズリン:おいしそう! 治安や政治的な問題などは、大丈夫ですか?

 

 

仲 本 :ウガンダは1986年から今の大統領が長年政権を担当しているので、ある意味安定しているんです。テロもほとんどないので、基本的なことを守っていれば快適に過ごせます。来てみるまで自分がアフリカに抱いていたイメージのほとんどは間違っていたなと、目が覚める思いでしたね。

 

ロズリン:私は学会で南アフリカのケープタウンに行ったことがありますが、町並がとてもきれいで、快適でしたね。

 

仲 本 :南アフリカは歴史的にヨーロッパの影響を受けていますし、ものすごく発展してますね。

 

ロズリン:ちなみに、仲本さんが現地で起業しようと思ったきっかけとなった、アフリカン・プリントの生地とはどこで出会ったのですか?

 

仲 本 :ローカルマーケットです。私は好奇心旺盛なので、ウガンダに駐在してから、週末にいろいろなところに繰り出していたんです。ローカルマーケットにはカラフルなプリントの布地が天井高く積まれていて。「かわいい!」と思ったものを見せてもらい、気に入った布は買う。それは、まるで自分だけの宝探しのような気分で、本当に楽しくてはまりました。

 

 

ロズリン:なるほど。その布地は洋服用に売っているのですか?

 

仲 本 :主にはそうですね。6ヤード(5.5メートル)や12ヤード(11メール)で売られている布を、必要な分だけカットしてもらいます。ウガンダではテーラーリングの文化がとても発達していて、道端でミシンを踏んでいる多くのテーラーの中から、上手そうな方に頼んで、普段着からドレスまで作ってもらうんです。簡単なデザインだけでなく、雑誌の切り抜きなどを持っていくと、手のこんだデザインのお洋服も上手に作ってくれるんですよ。

 

ロズリン:それはおもしろくて、にぎやかですね。


仲 本 :はい。太陽の光があたると色がより一層映えて、本当にきれいなんです。しかも布地は数千種類!数えきれないほどあるんです。この素敵なプリント生地とウガンダのテーラーリングの文化を利用して、何かビジネスがしたいと思いました。

 

ロズリン:なるほど。後半では、具体的にビジネスのことを教えてください。

 

 

お話は後編へと続きます。お楽しみに。



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日本で人生の半分以上を暮らし、動物(特にネコ)と自然、最近はゴルフも愛する、心優しきオーストラリア人。
ワインなら何杯でも?いける口です♪

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