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バイオリニスト 榊 渚さん 後編

JUGEMテーマ:クラシック音楽

 

 

東京シンフォニアでの演奏をはじめ、多くのオーケストラと共演するバイオリニスト、榊渚(さかき なぎさ)さん 後編です。

 

 

コンサート、多い時には月に20回

 

ロズリン:演奏家として日本に帰り、ドイツとの違いを感じましたか?

 

榊 :それはもう。あちらはクラシックが生活に根付いていますので、コンサートも多いですから。

また若い演奏家を支援してくださるパトロンがいることも、演奏家としてより活動しやすい環境と言えます。

 

 

ロズリン:帰国してからは、苦労されましたか?

 

榊 :帰国当初は大変でした。でもわりあいすぐに、東京シンフォニアの主催者であるロバート・ライカーさんにお会いできたので、ラッキーでした。

ロバートさんは、私のほかの舞台での演奏を聴いたあと、すぐに東京シンフォニアへの参加の打診を、電話してくださったんです。

帰国したのが23歳で、現在30歳ですので、東京シンフォニアに参加してから、もうずいぶんたちます。

 

東京シンフォニアでの演奏

 

 

ロズリン:でも東京シンフォニアのコンサートは年に10回ぐらいだから、生活するには足りないですよね。

 

榊 :はい。帰国してから、いろいろな方とのご縁で、多くのオーケストラなどで弾く機会をいただいています。

特に秋冬は公演が多く、忙しい月は20回ぐらいあって。いろんな曲を演奏するのに、てんやわんやになっています。

 

ロズリン:それはすごい。実力が認められていますね。

いろいろなオーケストラで演奏して、東京シンフォニアの特徴はなんだと思いますか?

 

榊 :19人と少人数なので、まとまりがよく、ディスカッションしながら進められるのがいいですね。普通のオーケストラでは、それはありません。

またロバートさんが気さくでとても素敵な方であること。指揮はもちろんですが、ついていきたくなりますね。

 

ロバートライカー氏と榊さん

 

 

ロズリン:でも変わってるでしょ?(笑) 

世間にはまだ知られていない曲を発掘してきてコンサートで演奏したり、編曲もユニークですね。

本来ピアノのパートである部分をバイオリンにひかせたり。。。

 

榊 :そうそう。時々、そのアレンジに手こずりますが、それをどううまく弾きこなすかがプロの演奏者の役目ですから、がんばっています。

 

 

 

舞台に出ると自由になれる

 

ロズリン:いつも気になるのが、本番の舞台でみなさん、くしゃみやせきをしたくならないんだろうかと。

そんなハプニングなどありますか?

 

榊 :ありますよ。せきをしたくなる時は、演奏がもりあがるところまで待ってこっそりしたり(笑)。

でも集中していると不思議と止まっていることが多いです。

 

前にソロの時に、バイオリンの指板という、指をおく部分が落ちてしまい弾けなくなって、メンバーの楽器と変えて演奏を続けたこともありました。

 

 

ロズリン:そうなんですか(笑)。

渚さんは舞台で緊張することってあるんですか?

 

榊 :舞台袖にいる時にすごく緊張しますが、一歩舞台に出ると自由になれるんです。

で、終わって舞台袖に戻るとまた緊張するという(笑)。

 

ロズリン:意外です。渚さんは緊張しないかと思っていました。

ちなみにあなたにとって、難しい曲はどんな曲ですか?

 

榊 :う〜ん。実は今まで難しいと思ったことがないんです。

楽観的な性格なので、いつか弾けるだろうというぐらいな感じで、練習していますので。

 

ロズリン:それはすごいことですね。お好きな作曲家は?

 

榊 :クラシックはみんな好きですが、特にベートーヴェンですね。

とにかくバイオリンを弾くのが好きなので、いろんな有名な作曲家の曲を片っ端から弾きたくなります。

 

 

 

ロズリン:衣装はどうやって選ぶんですか?

 

榊 :オーケストラは、メインで黒ですね。レクイエムを演奏するような場合は、襟や肩など露出しないのが基本です。

私の場合は背が低いので、体にあう服を探すのが大変なのですが、今は祖母が作ってくれています。

 

ロズリン:素敵ですね。お住まいは一緒ですか?

 

榊 :いいえ。実は昨年の5月に私は結婚して、家族とは別に住んでいます。

夫も同じバイオリニストです。

 

 

ロズリン:それはおめでとうございます。同業者だと難しくありませんか?

 

榊 :うちは一回り年齢が離れているので、あんまりぶつからないです(笑)。

ただ、お互い違うスケジュールで違う場所で弾いているので、生活がすれ違いになることも多いですね。

 

ロズリン: 私が来日して約40年になりますが、来日当時に比べて、日本人は非常に個性が豊かになったと感じます。

 

それは音楽でもそう。以前は日本人の演奏者たちは、シリアスな顔できっちりと弾く方が多かったので、聴いているこちらも少々疲れてしまうこともありました(笑)。

最近は個性的な方が増ましたね。渚さんも本当に楽しそうに弾きながら、演奏は情熱的で、いつも元気をもらえます。

 

榊 :ありがとうございます。

私は、聞いていただいた方が一瞬でも来てよかったと思っていただけたら、本当に嬉しいんです。

 

 

ロズリン:渚さんの演奏は、とても喜びが伝わってきますよ。

最近もドイツには行かれるんですか?

 

榊 :はい。今年は1回になりましたが、定期的に演奏でいっています。

マルシュナー先生は現在90才になりましたがお元気です。

結局、私が最後の弟子になったのですが、高校で鬱屈していた私が解放され、現在の活動ができているのは先生のおかげで、本当にありがたい出会いでした。

 

また最初についた大阪の先生とも今もつながっていて、大阪でコンサートがあると、あの大好きだったお家に泊めていただくこともあるんですよ。

 

ロズリン:それは楽しくていいですね。

今後はどのように活動したいですか?

 

榊 :私はクラシックはもちろん、それ以外の分野、ジャズなどにも挑戦していきたいと、今、少し足を踏み入れているところです。

 

ロズリン:クラシック以外の渚さんも、楽しみにしていますね。

 

ドイツでの5年間も一緒に過ごした長年愛用するバイオリンを運ぶケース。

年の離れた妹さんからもらったというバナナのチャームをつけて。

 


 

 

 

<インタビュー感想>

 

 東京シンフォニアの公演で渚さんの演奏を初めて聴いた時、その楽しそうな様子にこちらまで元気になったのを覚えています!

 出会う曲に対して、難しいと思ったことがないという彼女は、天才肌の演奏家なんでしょうね。

 インタビューの際もとても控えめで、小さな体からあんなにパワフルな音楽を奏でられることに驚きます。

 

 舞台では自由になれるという渚さん、音楽を心から愛する彼女の活躍がますます楽しみです!

 ぜひジャズバイオリンにも挑戦して欲しいです。

 

 

榊 渚(さかき なぎさ)プロフィール

 6歳よりヴァイオリンを始める。

 桐朋学園女子高等学校音楽科(男女共学)を卒業後、ドイツ・フライブルグへ留学。

 ドイツのレーガーコンクールのソロ部門にて優勝するなど、国内外のコンクールで多数入賞。

 大阪センチュリー交響楽団を始め、ドイツ・イタリア・ポーランドにて様々なオーケストラとソリストとして共演。様々な音楽祭で好評を博す。

 2009年に日本での演奏活動も再開。

 クラシックの演奏活動に加え、多くのBGMや放送音楽などのレコーディングやコンサートで、ソリストやコンサートマスターとして参加するなどの幅広く活動している。

 これまでに、梅谷敬子、西和田ゆう、原田幸一郎、アリアーネ・マテウス、ヴォルフガング・マルシュナーの各氏に師事。

 

 

 



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日本で人生の半分以上を暮らし、動物(特にネコ)と自然、最近はゴルフも愛する、心優しきオーストラリア人。
ワインなら何杯でも?いける口です♪

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