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プラン・ジャパン 林 絢子さん 前編



途上国の子どもたちに向けたさまざまな支援活動を行なっている公益財団法人プラン・ジャパン。
そこでファンドレイジング(寄付金集め)のマネジメントを担当している林絢子さんに、プラン・ジャパンの活動内容や考え方、林さんご自身がどんなお仕事を手がけてきたかなど、さまざまなお話を伺いました。

■Because I am a Girlキャンペーン公式FB:
https://www.facebook.com/Girl.PlanJapan.org
 

潜在能力があっても機会のない途上国の子どもたち
 
ロズリン:サンギが一昨年から協賛しているのですが、「  Women in Jazz LOVE for Girls  」 というライブイベントがご縁で、プラン・ジャパンの活動にも興味を持ちました。
“ Because I am a Girlキャンペーン 〜 世界の女の子に生きていく力を。〜” を応援するものなんですよね。
 
林 :ありがとうございます。
主催する企業からお話をいただき行なっていまして、まだ私たちの活動をご存じない方たちとの貴重な出会いの場です。
 
ロズリン:ジャズのコンサートとしてもすばらしかったけど、印象的だったのはそこで放映されたプラン・ジャパンの活動を伝える動画。
途上国の少女たちの苦しい現実を伝えているのに、とてもユーモラスで、こちらも元気が出るような生き生きした形で作ってあった。
それがとてもよかったんです。
 
林 :実はそこが私たちの特徴であり、他の支援団体と違うところです。
途上国の子どもの支援を呼びかけるという目的は一緒でも、たとえばがりがりにやせて、おなかがぷっくりとふくれた飢えた子どもたちの写真などは使いません。


 

そういう同情的な方向ではなく、なるべく笑顔の写真を使い、途上国の子どもたちには機会がないだけで潜在能力はある。その力を見せたいというのが私たち団体の国際的なルールとなっています。

 

ロズリン:すばらしいことだと思います。プラン・ジャパンというのは、どういう組織なのですか?
 
林 :国際NGO、プラン・インターナショナルの日本のオフィスです。
本部はイギリスで、世界70カ国にオフィスがあり、そのうち日本のように支援する側である国が、北米やヨーロッパを中心に約20カ国あります。
ロズリンさんのご出身のオーストラリアにもオフィスがありますよ。
 
ロズリン:もともとは、どういうきっかけで組織が始まったんですか?
 
林 :1937年にスタートしました。当時スペインの内戦があり、イギリス人のジャーナリストが戦争で親を失った孤児を助けたことが最初で、戦災孤児を助ける活動としてヨーロッパで発展していったんです。
ヨーロッパの情勢が落ち着くと共に、活動内容が途上国の子どもたちへの支援に変わりました。
 
ロズリン:女の子の支援がメインの目的ですか?
 
林 :男女ともに支援しています。
確かに現在私たちは途上国の女の子の現状を伝えることに重点を置いています。それは途上国の男女を比べると、どうしても女の子のほうが、よりシリアスな状況におかれていることが多いからです。その状況を広く知ってもらうことで、途上国の子ども全体を支援するきっかけになればと思っています。

でも女の子ばかりを助けても社会状況は改善しない。その国の状態を理解して、バランスをとった支援が大事ですね。
 

ロズリン:なるほど。
日本はいつからオフィスがありますか?またどういった活動をしていますか?


  

林 :30年ほど前からです。こういった支援団体としては結構古いほうですね。
簡単に言うと、日本のような支援する側は 「 ファンドレイジング 」、つまり寄付金を集めることがオフィスのミッションです。
先進国側のオフィスは、いろいろな方法で寄付金を集め、それを国連で採択された 「 子どもの権利条約 」 に基づき、途上国における教育、保健、水と衛生、性と生殖に関する保健や家計の安定など多岐にわたるプロジェクトに使わせていただいています。
 
私たちの団体の特徴は、子どもの笑顔の写真を使い、彼らの潜在的な能力に注目しているとお話ししましたが、もう一つ特徴があるんです。
 
ロズリン:どんなことですか?
 
林 :子どもたちのために活動することは他の支援団体と同じですが、私たちは、各国でその活動を子どもたちと一緒に行います。
たとえばある国で学校を作ることになる。そこで大事にするのは、現地の子どもたちとミーティングを開き、彼らの意見を聞くこと。
どこに学校を作るのがいいのか、子どもの足で通いやすい場所は?壁の色は?などといろいろなことを聞きます。
大人と子どもの意見は必ずしも一緒ではないですから。
 
ロズリン:それは貴重ですね。ミーティングの後も、子どもたちは関わるのですか?
 
林 :はい。たとえば工事をしている人たちに水やランチを持っていくとか、必ずその工程にも関わる。そうすることで、学校ができるころには子どもたちは学校が大好きになっていて、大事にしようと思うんです。
子どもたちも支援活動の一員となること、それが私たちが大事にしているポイントです。


  


ロズリン:すばらしい。日本のファンドレイジングはどのように行われていますか?
 
林 :大きく分けると法人と個人、その両者から寄付をいただきます。
そのためにパンフレットやポスター作ったり、今日のように取材を受けたりし、広告・広報活動を行ないます。
またロズリンさんが参加してくださったジャズコンサートのようなイベントでの宣伝活動や、企業に直接寄付をお願いにあがることもあります。
 
個人の方は、「プラン・スポンサーシップ」という支援方法での支援者になっていただくと、途上国の子どもを一人紹介し、文通など交流ができます。
希望があれば、現地に赴き子どもに直接会うこともできる。現地からの手紙も日本からの手紙も言語が違うので、私どものボランティアスタッフが翻訳してお届けするんです。


 
   子どもたちからの手紙


子どもの頃からの夢だった
 
ロズリン:林さんはなぜプラン・ジャパンに入ったのですか?
 
林 :実は私は小学生の時から、ここに入りたかったんです。
 
ロズリン:それはすごい!では夢が叶ったんですね。でもそのきっかけは?
 
林 :子どもの頃の私は、いろいろな国のことを知るのが好きで、テレビでも海外のことをよく見ていました。
あれは小学校1年の時、私は学校に行くのが大嫌いでしたが、ちょうど同じ年のフィリピンの女の子が、スモーキーマウンテンでゴミ拾いをして、行きたくても学校に行かれない映像を見て衝撃を受けたんです。
 私は行けるチャンスがあるのに行きたくないなんて、なんて悪い子だろうと。そして、この子のかわりに勉強しないといけないと思いました。

この頃から途上国に興味を持ったんです。そしてちょうどこのタイミングで、新聞に掲載されていたプラン・ジャパンの広告を、たまたま目にしたんです。

  

ロズリン:すごいタイミングですね。
 
林 :支援者になると途上国の子どもたちと交流ができると知り、すごく憧れました。
子どもにとって、外国の子どもと文通できるってすごいことですから、考えるだけでわくわくして。いつか自分が働くようになったら、絶対に支援者になろうと。それが最初ですね。
 
そして中学・高校の時の社会の先生が、授業でJICA ( 独立行政法人国際協力機構 ) の方と話をする機会をくれ、さらに興味を持ちました。
 
ロズリン:それはラッキーですね、留学などしましたか?
 
林 :いえ、留学したことはないので英語が今もネックで ( 笑 )。
大学は国際関係学科に進学し、その頃、一番安い金額でプラン・ジャパンの支援者になりました。

こういった団体は、新卒でなかなか就職口がないので、卒業後は普通に就職したんです。でもやはりこの活動がしたいという気持ちが強く、仕事をやめて勉強をすることにしたんです。

その後たまたまプラン・ジャパンの募集があり、最終的に入ることができまして。うれしかったですね。
 
ロズリン:それはよかったですね。もとから決められていた運命のようです。

ひきつづき後編では、これまで林さんが手がけてきたお仕事について教えてください。


  


 


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日本で人生の半分以上を暮らし、動物(特にネコ)と自然、最近はゴルフも愛する、心優しきオーストラリア人。
ワインなら何杯でも?いける口です♪

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