Interview

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下田ライフセービングクラブ所属 池脇 良さん 後編






  特定非営利活動法人
  下田ライフセービングクラブ所属
  池脇 良 さん をお招きしての後編です。




下田ライフセービングクラブURL http://www.shimoda-lifesaving.com/


ライフセービングはオーストラリアが発祥の地
 

池 脇 :
ところでロズリンさんは、オーストラリア人ですね。
     オーストラリアのどちらですか。
 
ロズリン:メルボルンです。
 
池 脇 :大都市なんですね。



ロズリン:
でも、育った家の前はすぐ海。
     毎日のように海で遊び、夕ごはんは浜辺で食べたりしていました。
 
池 脇 :いいですね! 実はライフセービングは、オーストラリアが発祥の地なんです。
     中には国家公務員として働いているライフセーバーがいるほど。

     ですから、ぼくらにとってオーストラリアは憧れの地です。

     下田ライフセービングクラブとオーストラリアのマルチドー・サーフ・ライフ・
     セービングクラブは姉妹提携していまして、その交換プログラムで、ぼくは
     19歳のとき初めてオーストラリアに行かせてもらいました。

     それが、価値観が変わるほどに楽しくて。

 
     オーストラリアでの1枚 中央の金髪が池脇さん 

     
     大学を卒業して就職し、3年間務めたんですが、オーストラリアへの思いが
     消えなくて。 会社を辞めて2年間、オーストラリアへ行ったんです。

     そのときは仕事はせず、競技にだけ集中していました。



     あちらは日本とは比べものにならないくらい競技が盛んで、ビーチフラッグス
     だけでなく、カヤックやボードなど全部で30種目くらいある。

    

     その競技会が毎週のように開催されていて、日本でいえばサッカーや野球
     のような感じで、選手は子どもたちの憧れの的なんです。



ロズリン:競技者としては、どのあたりまでいったんですか。


池 脇 :あちらでは予選を通過するのでせいいっぱいでした。
     日本とはレベルが違うので。日本で一番になれたらいいなと思っています。
 

ロズリン:
日本に戻ってから、お仕事は?
 
池 脇 :少しですが英語が喋れるようになったので商社に入り、そこでITに携わったので
     転職して、いまは外資のIT会社にいます。

  

ロズリン:なかなかモダンな生き方ですね。
     しばらく仕事をして、好きなことをして、また違う仕事に就いて。

     日本の終身雇用制度とは、遠いところにいますね。
 
池 脇 :好きなことができているのは、ありがたいことです。
 
 

海は楽しい反面、危険もいっぱい。
安全に配慮したうえで楽しんで!
 
ロズリン:パトロールについて教えてください。
     実際、海辺の事故とはどのくらいの頻度で起こるものですか。



池 脇 :毎日のように起こりますし、かなり危険な状況も頻発します。
     大切な事は、溺れそうな人を事前に見つけて安全な場所へ誘導することですね。
 

ロズリン:
ふざけている人と溺れそうな人は、すぐに見分けがつきますか。
 
池 脇 :だいたいわかりますね。
     ふざけて遊んでいて、もう少し遊ぶと危ないな、とか。 

     自分で危ないと気づいて、手をふって呼んでくれる人もいますし。

  

ロズリン:どんな人が多いですか。
 
池 脇 :お酒を飲んで海に入る人がいちばん危ないです。
     ですから、子どもより大人が多いですね。日本はそのあたり、甘いので。

     オーストラリアでは、小さいときから海の教育がしっかりされているので、
     海に入るならお酒は絶対に飲まないし、足がつかないところにはいかないし、
     旗が立っている遊泳スペース以外のところには行きません。

 
ロズリン:人を助けるのは大変ですか。
 
池 脇 :溺れかけている人は混乱してまして、死にもの狂いでしがみついて
     こようとします。
     そうなるとこちらも危ないので、蹴っ飛ばしてでも離して、ボードなどに
     つかまらせて救助します。



     意識がない人は、しがみつかれる心配はないんですが、そのかわり
     ものすごく重たい。 

     いまのところ亡くなった人を運んだことはないんですけど...。
 

ロズリン:安全のためのアドバイスは何かありますか?



池 脇 :とにかく、お酒を飲んだら海に入らないこと。
     それから、泳げないなら足がつかないところにはいかない。
     たとえ浮き輪やボードがあっても、です。

     あと、あまり遠くにはいかないことですね。
     流されても気づかない人が多い。泳げるつもりでも、プールとは違い流れがあるので、
     まっすぐ泳げないからうまく進まないんです。
 
ロズリン:サメやクラゲはどうですか。
 
池 脇 :オーストラリアと違って、日本では襲われてどうの、ということはありませんが、
     クラゲに刺されると痛いですからね。
     驚いて溺れかけることはあるかもしれませんね。

 
ロズリン:なるほど。 私も海は大好きですが、その反面、危険もいっぱいなんですね。
     しっかりと安全に気を配って、海を楽しまないといけませんね。

     今日は興味深いお話をどうもありがとうございました。




 <インタビュー感想>

  前回は鎌倉の海でビーチコーミングを楽しみましたが
  海つながりで、今回は海で遊ぶ人の安全を守るお仕事でした。
 
  日本では 「 ライフセーバー 」 は、ヨットやサーフィン、トライアスロンなどと比べ、あまり
  注目を浴びてはいませんね。 ましてや競技があるということ、皆さんはご存知でした?
 
  私の故郷のオーストラリアではライフセーバーは一般的で、当然のように存在しています。
  練習をしている姿もよく目にしてきました。

  でも彼らの中に“国家公務員”として働いている人がいることは、私も知りませんでした。
 
  海水浴の期間中には、助けを必要とされている方が毎日何人もいるという、かなりタフな
  お仕事だけに ( これにも驚きましたが、、) ボランティアとしてではなく、日本も一部で国家
  公務員として採用することがあってもいいと思うんです。 
 
  ただし、日本は夏の季節が約2ヶ月と短く、それも難しいというお話しでしたが、夏の季節
  以外に何らかのお仕事を担当するなど、できないことではないはずです。
 
  実際に最近は、メンバーの中に消防士や警察官の有資格者が増えているそうで、
  望ましいことです。 
  またライフセーバーを通じて、豪日の若者たちの交流が盛んであることは嬉しいことです。
 
  オーストラリアではよくあるのですが、ビーチでのバーベキューパーティやイベントなどで
  資金集めやチャリティーのために会費をとるとか、ライフセービングの活動意外で、何か
  できるといいと、池脇さんは言っていました。
  
  例えば地域でカフェを経営してみたりとか、サーフィンスクールを実施したり。
  地域の方々の理解を得るためにも地域を盛り上げ、集客を生むようなプロジェクトを
  考えてもいいかもしれません。
 
  地震や津波など悲しいできごとがあり、海水浴客が減っているそうですが、短い夏、
  海を楽しまないなんてもったいない!
 
  まだジュニアのころから、海でこういった活動をすることは家に閉じこもり、何時間もゲーム
  しているよりは、身体的にも精神的にもずっとヘルシーで、人間的な成長にもつながる
  はずです。
 
  日本でも競技がメジャーになり、もっとライフセイバーの存在が認められるようになること、
  お祈りしています!

 


    







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日本で人生の半分以上を暮らし、動物(特にネコ)と自然、最近はゴルフも愛する、心優しきオーストラリア人。
ワインなら何杯でも?いける口です♪

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