Interview

慶應大学文学部 准教授 河野 礼子さん 後編

 

歯の化石から探る人類の進化という壮大な研究に取り組んでいる、元・国立科学博物館の研究員で、4月からは慶應大学文学部の自然科学分野の教室で教鞭をとる河野礼子さんを迎えての後編です。

 

 

最高に楽しい! 現地調査

 

ロズリン:美容で歯をいじったりすることもあったと聞いていますが、それはどのくらい前からですか?

 

河 野 :目的が美容かどうかはわからないのですが、日本だと、縄文時代で切歯をフォーク状に削っていた例があります。
また、両側の特定の歯をそろって抜いている例もあります。これらは身分や出身をあらわすものとして行っていた可能性も考えられます。

 

ロズリン:その時代の文化や風習を想像すると、興味深いですね。
発掘の現場に参加されることもあるんですか?

 

河 野 :はい。研究を始めてすぐにアフリカに調査に行き、その後中国に行ってギガンドピテクスの発掘調査にも参加しました。
ミヤンマーの古生物学調査を行っているグループにも入れてもらい、今年も2月から3月の数週間ミヤンマーに行きました。

 

ミャンマーの発掘現場

 

調査対象をX線CT装置で撮影し三次元デジタルデータにして分析するという手法のおかげで、本当に「いっしょにやらないか」とよく声がかかるんです。

 

石垣島で見つかった旧石器時代の人骨のデジタル復元を行う調査にも参加させてもらい、いまはそれにかかりきり。デジタル復元だけでなく現地の発掘調査にも参加しました。


ロズリン:現地調査は楽しそうですね!

 

河 野 :はい! 大好きです。
でも、石垣島では、立ち上がれば綺麗な海が見えるんだけど、しゃがんで土を掘っているので、見ているのは地面ばかりという状況なんですが(笑)。

 

 

ロズリン:お仕事では学生の指導をされることもありますか。


河 野 :いままでは博物館での仕事だったので、学生指導はしていませんでした。上野の展示場で来館者に話をする仕事はありましたが。
ただ、この4月から慶應大学の文学部に移り、そこで教養課程の授業を受け持つようになりました。また将来的には考古学専攻の学生の指導に携わる機会もあるかもしれません。


ロズリン:研究は続けていくんですか。

 

河 野 :はい。講義以外の時間には研究もできるので、前期の講義を終えて落ち着いたら、始めようと思っています。

夏季休暇など長い休みには、ぜひ現地調査にも行きたいですね。

 

 

 

業界内では「お!」と驚かれる発見も?

 

ロズリン:歯の研究では、いまはどんなテーマが旬なんですか?

 

河 野 :人類の進化における歯の研究は、業界全体で一段落している感じなんです。歯の大きさもエナメル質の厚さも、人類かそうでないかの明確な指標にはならないということになっていて。

 

これ以上のことは、遺伝子レベルに踏み込まないとわからないのですが、それはいまの時点ではまだそれほど簡単ではないね、と。

 

ロズリン:そうなんですか。素人にはわからないことばかりですね。
長い研究生活の中で、何か大きな発見はありましたか?

 

 

 

河 野 :私がしているのは、何かを見つけるものではないので。あっと世界が驚くような発見というのは、ありませんね。

 

ロズリン:でも変わった歯とか、あるはずのないものがあったとか。

 

河 野 :うーん。何か不思議なものを持ってはいて、調べてみようというのはあるにはあるんですけど、一般の人が驚くようなものではないですね。業界内では、「お!」と思われるかもしれないですが。

 

 

 

きれいな骨なら怖くない

 

ロズリン:歯の研究をしていると、人間の頭蓋骨にも多く触れる機会がありますよね。ちょっと気味悪いと思うことはないですか。

 

河 野 :人にもよるし、慣れもあるけど、私の場合はきれいに骨になってたら怖くないです。

でも時々、毛がピロッとついていることがあって。そんなときは、ちょっとゾッとしますね。

 

あと、歯の治療痕や病気の影響を受けている骨なども苦手です。

要するに、生きている人間だったときのことを彷彿とさせる何かがあると怖い。

 

ロズリン:なるほど。たしかにそうかもしれませんね。

今日は興味深いお話をどうもありがとうございました。

 

 

<インタビュー感想>

 

人の歯に関わる仕事に携わりながら、かたや遥か過去に遡り、人間の進化の過程において、歯にもどのような変化が起こったのか、その謎に迫る研究をされている河野さん。

それに対して歯の修復や再生など、その未来を見つめ、これからの進化に関わる可能性のある研究に取り組むサンギ。

同じ歯でつながりながらも、全く向かう方向が異なりますが、壮大な時の流れを感じるお話は、ロマンがありとても面白かったです。

4月からは大学で授業を受け持っているそうですが、先生の新たな成果も楽しみにしています!

 

 


慶應大学文学部 准教授 河野 礼子さん 前編

 

元・国立科学博物館の研究員で、4月から慶應大学文学部の自然科学分野で教鞭をとっている河野礼子さん。

歯の化石から探る人類の進化という壮大な研究に取り組んでいます。

 

 

何百万年も前の歯が残っている

 

ロズリン:「人類の進化における歯」が研究テーマと聞きました。

 

河 野 :はい。進化の過程で大臼歯の形やエナメル質の厚さが、なぜどのように変わってきたのかについてです。

化石人類や化石類人猿のことを理解するために、現生のヒトや類人猿についても調べてきました。

 

 人の歯の構造

 

 

ロズリン:化石とは興味深いですね! 歯の化石はいちばん古いものでどのくらいですか。何万年、何百万年?

 

河 野 :歯一本だけなら、かなり古くからありますよ。ヒトの歯ということでは、猿人ですが、600〜700万年前のものが出ていますね。

 

動物の歯にまで範囲を広げれば、それこそ恐竜の時代からも出てきています。また、何をもって歯というかという問題もあって、魚の鱗のようなものから歯に進化したというあたりまで遡れば、5億年以上前にもさかのぼれるかもしれません。

 

■類人猿:人類に近く、特殊化が進んだゴリラやチンパンジーなど。
■猿 人:サルに似た人類で、狩りをし、火を使っていた。

 

 

ロズリン:そんなに古いものでも残っているのですね!

 

河 野:歯や骨は、環境が許せばかなり長く残ります。
ただ日本は残りにくいです。というのも、日本には火山が多く、しかもこの火山灰が酸性なんですが、そういう条件下では溶けてしまうので。

 

縄文時代になると貝塚を作るようになり、貝のカルシウムでその辺りの土壌が中和されるので、残りやすくなります。
弥生時代になると貝塚は作らなくなるのですが、土器のお棺を作りその中に埋葬されて残る場合がありますね。

 

 研究室に並んだ、歯の模型

 

 

 

なりゆきで始めた歯の研究

 

ロズリン:この分野に入るきっかけは何だったのですか。

 

河 野 :なりゆきです(笑)。大学では植物学の研究室に進んだんですが、どうも性に合わない。
そんなとき、隣の研究室の先生が「アルディピテクス」という初期の猿人(のちの人類につながるグループ)の研究をしていて、「ネイチャー」という国際的な総合科学雑誌に論文を出しているのを読んで、面白そうだなとミーハー根性で訪ねて行ったんですね。

 

「何かやることありますか」と聞いたら、「アルディピテクスの歯のエナメル質の研究をしてみないか」と言われて。
それまでの研究で、“人類はエナメル質が厚い”と言われていたので、歯を調べることで、アルディピテクスが人類であることをはっきりと示したいと思っていたそうです。
しかし、なかなか時間がとれずにいたところに私が訪ねて行ったので、これ幸いと(笑)。ほら、すごいなりゆきでしょう。

 

 

 

ロズリン:やってみたら、面白かった?

 

河 野 :はい。エナメル質の厚さを測るために、最初はレーザースキャナーで、次はマイクロCTを使ってと、研究方法を探ることにかなり時間がかかりました。いろいろな方法を試して、工夫して。それが性に合ったみたいです。

 

いまは歯の標本をX線CT装置で丸ごと撮影し、三次元デジタルデータとして分析しています。エナメル質と内側の象牙質の境界面の形は、
外からは見えませんが、この装置でどんな形かわかるように再現することができます。

この手法を身に付けたことで、いろいろな研究チームからお声をかけていただき、研究の幅が広がりました。

 

ロズリン:人類のエナメル質が厚いというのは、何と比べているんですか? 他の動物全般?

 

河 野 :類人猿です。チンパンジーやゴリラなどと比べて、厚いんです。
 

 

歯表面を覆うエナメル質のX線CT装置による三次元画像

 

 

ロズリン:犬や猫、馬などと比べると?

 

河 野 :肉食や草食といった食性が異なる動物とは歯の構造が違うので、比較はむずかしいんです。肉食は、尖った歯に薄いエナメル質がついていて、ハサミのように肉を切る。草食は葉っぱの繊維をすりつぶすために、洗濯板みたいに薄いエナメル質が縦に並んでいます。

 


大昔からあったむし歯

 

ロズリン:ところで、むし歯はどのくらい前からあるんですか。大昔はなかったとか、自然界の動物にはない、と聞きますが。

 

河 野 :昔の人にむし歯が少ない理由は大きく2つあります。
一つは、糖分などむし歯になりやすい食べ物を食べないから。
もう一つは、硬いものを食べていて、歯がすり減るのが早いから。
そうすると、むし歯をつくる菌がついて歯が腐蝕を始めてもそこが自然に削れてしまうんです。

 

いまは食生活が変わり歯がなかなかすり減らないので、いったんむし歯菌に取り憑かれると確実にやられてしまいます。
 

 

ロズリン:発見された中で、いちばん古いむし歯は?

 

河 野 :人類の祖先である猿人の化石にもむし歯が見られるという話もあります。

また中国に200〜30万年前までいた、いまは絶滅している「ギガンドピテクス」という大きな類人猿にもありました。何を食べていたかはわからないんですが、すごい大きな歯を持っています。


 

お話は後編へと続きます、お楽しみに。
 

 


日本女子プロ将棋協会 10周年

プロ棋士の佐藤天彦名人が、コンピュータ用将棋ソフトの「PONANZA」に完敗したという、ニュースが報じられました。

ご覧になった方もいたのでは?コンピュータが名人に勝つなんて、これまでは考えられなかったことです。

様々な分野でAIが活用される時代になり、少し今後の不安を感じましたが、人間しかできないこと、人間だからこそできることは、これからも残ると信じたいです。

 

サンギはこれまで、女流棋士がつくった団体「公益社団法人日本女子プロ将棋協会」(略名LPSA)の趣旨に賛同し同協会の開催するイベントに、協賛させていただきました。設立当初からのお付き合いで、なんと今年で10年という節目を迎えられました。

本当におめでとうございます!!

 

日本の伝統文化である将棋は「男性」のイメージが強く、これまで馴染みの薄かった女性達にも広めようと、たとえば子供用の将棋教室や、お茶やお酒を飲みながら楽しく将棋をする“カフェ将棋”などといったような、ユニークなイベントを実施されてきました。

 

ワインを飲みながら将棋を楽しむイベント

 

サンギは、同協会のアマチュア女性の方々が参加する女子アマ団体戦や、子供の参加するキッズ団体戦に協賛しています。嬉しいことに、参加される人数も年々増えています。

 

そして先日、10周年記念パーティに会長と出席させていただきました。

 

 

右から代表理事の中倉宏美さん、私、中倉彰子さん

 

右は日本将棋連盟の会長 佐藤康光氏、中央はサンギ会長

 

協会のマスコットも登場していました

 

 

女流棋士の皆さんは全員お着物、さすが素晴らし着こなしでした!

 

 

サンギ会長もこの10年を振り返り、お祝のスピーチをさせていただきました。

 

 

以前このブログでインタビューさせていただいた、ソムリエ資格もお持ちの船戸女流棋士も綺麗!

 

2020年は東京オリンピック。

海外からのお客様もたくさん訪れることが予想されます。

日本の文化を外国の方々にお伝えするには良い機会!これからもサンギはLPSAの将棋を広める活動を応援していきたいです。

 

 

 


アマナデジタルイメージング ハイドロイド 谷合孝志さん 後編

 

昨年11月にサンギが新たにWEBで公開した映像のCGを制作いただいた螢▲泪淵妊献織襯ぅ瓠璽献鵐 ハイドロイドの取締役 谷合孝志さん の後編です。

 

 

ハイドロイドを設立

 

ロズリン:ハイドロイドは、創立何年めですか。

 

谷 合:7年目になります。

撮影できないものを3DCGや手描きでリアルに表現していたのがハイドロイドの前身で、その後、サイエンスに特化してハイドロイドとして設立し、主に見えないものや知識の可視化をする仕事をしています。

 

ロズリン:ユニーク名前ですね。

 

谷 合:造語なんです。ハイドロは「水」。オイドは、アンドロイドやヒューマノイドなどに使われる言葉で、「のようなもの」の意。ドロイドは「特化したロボット」の意。

この3つを合わせて、専門的なことに水のように柔軟に対応する、という意味を込めました。

 

 

ロズリン:素敵ですね。今はスタッフは何名いるんですか。

 

谷 合:ハイドロイドは11名、会社全体では110名です。サイエンスの営業スペシャリストのほか、デザイン・工学系、生化学のプロなど、

専門的な知識を持った人がいます。

それぞれ専門分野がありますが、マルチで仕事ができ、いい意味でオタクなメンバーが集まった。こういう会社はあまりないと思いますね。

 

今は医学系のオーダーが多く、人体のCG化がとても多いです。細胞、内臓、血管の中、がんの発生の仕組みなどです。

 

ロズリン:私が病理を勉強していた時に、一番驚いたのは、人体の中の美しさです。

細胞レベルで見ると、たとえば腸壁の繊毛は山の森林のように見えて、本当に美しいんです。

 

谷 合:それはそう感じられるロズリンさんの感性が素晴らしいですね。

 

 

 

ロズリン:最先端のお仕事をしていて、何が特に難しいですか?

 

谷 合:そうですね。もちろん毎回知識的なことは難しいですが、それよりコミュ二ケーションですね。

目に見えないものや実際にないものを可視化することが仕事なので、自分たちの頭の中にある知識やイメージをきちんと人に伝えないといけないです。

それがとても大切であり、我々の姿勢でもあり、一番難しいことだと思っています。

 

 

 

五感を可視化し、新しい価値観を創造したい

 

ロズリン:これから取り組みたいことは?

 

谷 合:すでに進行中ですが、たとえば音の可視化。音がどのように空間を進んでいるのか、音がどのように耳に届くのか、目で見えるように表現したいと思っています。

 

それから、味覚の可視化。味覚は五味といって、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味があり、そのバランスをレーダーチャートで表すことはよくあります。

でも我々は、味の立ちあがり、たとえば、最初は甘くてだんだん辛くなるなど、味が立ち上がる様や時間軸などを立体で表現しています。

 

そのほかにも匂いとか痛みなど、五感を人に伝わるように表現する技術は、これからどんどん重要になってくると思うんですね。

それは万国共通のものだし、それに伴って新しい価値観が生まれてくると思います。

 

ロズリン:鳥のコミュニケーションやイルカやクジラのコミュニケーション。

私たちが感じ取れない動物の感覚なども、わかるようになりますか?

 

 

 

谷 合:あると思います。いずれ謎が解けたらいいですね。

 

ロズリン:目に見えないものを目で見えるようにする……素晴らしいですね。

いずれ五感だけでなく、心や魂で感じていることも可視化できる時代が来るかもしれませんね。

 

谷 合:そうですね。瞑想して悟りを開くとか、第六感とか、目には見えないけれど何か時間や空間を超えて生じている現象があるかもしれません。

 

ロズリン:たとえば、友達から、外国にいるお母さんが亡くなったとき、その瞬間にわかった、といった話も聞いています。いわゆる虫の知らせ。

 

谷 合:たまたま僕らが感じていないだけで、何かはあるのでしょうね。

 

 

ロズリン:こういう機械があったらいいなどありますか? たとえばドラえもんのポケットみたいな(笑)。

 

谷 合:う〜ん(笑)。ドラえもんのポケットはすごいけど、たのしみはとっておきたいですね。

 

そういう意味で、感動したのはやはりiPhoneですね。

これがあれば家にコンピューターはいらないし、ボタン一つで子供でもすぐ使い方がわかります。

 

 

アップル社のスティーブ・ジョブズ氏は毎日手の中でiPhoneをもって、どうすれば使いやすいかずっと試行錯誤していたそうですが、あれこそひとに寄り添った最高のテクノロジーだと思っています。

 

ロズリン:そうそう。私もiPhoneがないとやっていけません。

 

 

 

御柱祭りに血が騒ぐ

 

ロズリン:忙しい毎日だと思いますが、お仕事を離れてのリラックスタイムは何をされていますか。

 

谷 合:料理が好きでよく作ります。冷蔵庫の中の材料を見て、あるものだけで作るのが、クリエイティブな作業となり、リラックスできますね。

 

 

ロズリン:そのほかに趣味は?

 

谷 合:趣味とは違いますが、祭りが好きなんです。

地元の諏訪には御柱という日本三大祭りの一つがあって、7年に一度の開催なんですが、小さい頃から参加しています。

寅年と申年にやるので、去年も行ってきました。

 

ロズリン:どんなお祭りですか。

 

谷 合:大きな柱状の木に何人もの人がまたがり、それを山から滑り落とすという非常に珍しい激しい祭りです。

でも諏訪の男は、この祭りが大好きなんです。僕も諏訪の男なので血が騒ぎます。

 

 

ロズリン:まあ、怖い。谷合さんも乗るんですか?

 

谷 合:乗りたいとは思いますが、柱に乗る人は祭りへの深い関わりがありますから、僕は「長持ち」という役割で、200キロ以上ある岡持ちのようなものを3人で担いで練り歩きます。この時の木のしなる音と重さがからだに染み付いています。

 

〈静と動〉。派手なところがニュースになりますが、実は祭りは6年間、奥山で神木を見極め、伐採から里へ下ろすまでの間、山中で静かに祀られ時を待ちます。

 

写真右が、谷合さん

 

練り歩きの様子

 

 

ロズリン:大変なお祭りですね!

 

谷 合:山中での木遣り唄もすばらしいです、みなの心を一つにする力がありますね。

いつも力をもらっています。

 

ロズリン:谷合さんの熱いチャレンジ精神は、諏訪の男の血なんですね。

今日は楽しいお話をどうもありがとうございました。

 

 

 

 

<インタビュー感想>

 人の目に見えているものは、実際ほんのわずか。

 今は見えていないもの全てを可視化することができたら、世界はいったいどんな風に私達の目に映るのか。

 谷合さんのお話しから、その未来にワクワクしてしまいました。

 

 テクノロジーの進化をチャンスと捉え、常にご自身も成長し、お仕事の幅を広げてきた谷合さん。

 今度はどんな素晴らしい表現を生み出してくれるのか、そのご活躍が楽しみです!

 

 

 


アパガードディープケア

サンギが10年の開発期間を経て、この春に新発売した「アパガードディープケア」。

この商品は、もうお試しいただけましたか?

「歯にもトリートメント」という、全く新しいオーラルケア習慣を提案した商品です。

 

髪でいえばシャンプー後にトリートメント、肌なら洗顔後に化粧水や美容液。

まずきれいにしてから栄養を与える。つまり成分を補給する。

ならば歯にも、通常の歯みがき後にトリートメントをプラスしませんか?

我々はそう考えたのです。

 

医薬部外品、液体歯みがき剤

 

 

白く濃密でトロリとしたテクスチャーは、口に含むと歯と歯の間などすみずみまでいきわたり、サンギ独自のむし歯予防成分「薬用ハイドロキシアパタイト」が、歯の美しい白さのカギとなる“エナメル質”に働きかけます!

エナメル質を修復する作用(歯垢の吸着除去、ミクロの傷を埋める、ミネラル欠損部の再石灰化)は、今までと同じくもちろん!

アパガード製品は歯本来の白さへと導きます。

 

そしてこの度、アパガードディープケアの素敵なコンセプトムービーが完成し、WEBサイトで公開中です。

 

 

 

是非こちらからご覧ください!!

アパガードディープケアURL:http://www.apagard.com/deepcare/

 

夜の普通の歯みがき後、または余裕のあるときに、ぜひ歯にもトリートメントを。

歯も喜ぶし、新しい体験ができるはずです。

 

 

 


アマナデジタルイメージング ハイドロイド 谷合孝志さん 前編

 

今回は、サンギが昨年11月に新たにWEBで公開した映像のCGを制作いただいた、螢▲泪淵妊献織襯ぅ瓠璽献鵐 ハイドロイドの取締役 谷合孝志さんに登場いただきます。

その最先端のテクノロジーを駆使したお仕事の話と、これまでのご自身の歩みなどをじっくり語っていただきました。

 

 

見えないものを可視化する

 

ロズリン:今回の制作にあたっては、私の要求が厳しく、難しいお仕事だったと思いますが、よく引き受けてくださいました。

 

谷 合:こちらこそ楽しかったです。

うちの会社は、CGを中心としたビジュアル制作会社です。

 

その中で、ハイドロイドは見えないものを正確に可視化することに力を注ぎ、探求心の強い社員が多いので、サンギさんならではの素晴らしい技術、薬用ハイドロキシアパタイトがどういうものか、歯の再石灰化の様子などをいかにわかりやすく伝えるかを使命とし、がんばりました。

 

ロズリン:サンギは世界で初めて、歯や骨の主成分である「ハイドロキシアパタイト」を歯みがき剤に配合し、特許をいくつもとりましたが、現在その技術が世界中に広がり、会社によっては自分たちが開発したようにうたっているところもあります。

 

動画を作るにあたり、私たちがパイオニアであるという証拠になるような、どこにもない科学的なアプローチのものにしたかった。

 

もともと顕微鏡で見ているような感じをイメージしていたんですが、御社で作っている、細胞や血流の様子、またガンの発生の仕組みなどのCGを見せていただいたら、すごく見事で。

 

イメージ以上の動画に仕上げていただき、本当に感謝しています。

おかげさまで、海外を含むいろいろなところで褒められます。

 

 

制作いただいた動画「歯にもミネラル補給:薬用ハイドロキシアパタイト」、映像の一部

http://www.apagard.com/about/history/movie/index.html

 

 

谷 合:そんなに喜んでいただくと、こちらもうれしいです。ありがとうございます。

 

ロズリン:私は獣医の資格を持っていますが、医学を学ぶためには動物の解剖をしなければなりません。

このCGの技術が進めば、動物を犠牲にせずにすむのではないかと期待しています。

 

谷 合:そういう意味ではいい方向に向かっていることは間違いありません。

手術をするときに、あらかじめその人の体内臓器のデータを3Dプリンターで作成し、まったく同じ形状のものを作ることができるようになりました。

 

今まで手探りでやっていた手術も、事前に術式を検証でき、どこに病巣があるかもわかる。手術の成功率がぐっと上がるんです。

 

 

 

ロズリン:でもそのモデル制作には時間とお金がかかるんですよね?

 

谷 合:CTやMRからの取得データから10〜24時間くらいでしょうか。

解析や3Dプリンターのスピードはかなり早くなっていますから、近い未来にはさらに普及すると思います。

保険適用範囲も広がっていますから。

 

ロズリン:それなら私もやってみたいですね。

 

 

 

音楽やデザインの勉強を経て

 

ロズリン: 谷合さんの会社は、そういったビジュアル制作技術のパイオニアだと思いますが、ご自身はいつからこの世界に入ったのですか。

 

谷 合:学生時代は、自分がこういう業界で仕事をするようになるとは思ってませんでした。科学や音楽、デザインなどに興味がありましたね。

あらためて考えてみると、時代時代でやってきたことは違うけれど、根本は変わっていないのかな。

 

ロズリン:学生時代、打ち込んでいたことは?

 

谷 合:テニスをしていました。いまでも続けていて、コートに立たないと調子が悪いです。

音楽も好きだったのでバンドを作り、当時70年代はフォーク全盛だったので僕もフォークギターを弾いて、歌っていました(笑)。

 

 

ロズリン:卒業後は?

 

谷 合:工学系の学校だったので、地元の精密機械の加工会社に入りました。

当時はまだめずらしかったマシニングセンタのプログラミングと細かい手加工をしていました。

 

でもファッションデザインの勉強がしたくなり、会社を辞めて上京し、バンタンデザインで3年間学びます。

実は、ひそかにミュージシャンになりたいという夢もあったんです(笑)。

 

ロズリン:とても素敵じゃないですか。

 

谷 合:学校を出た後、地元に帰り、島精機製作所という会社の織機を使って、コンピュータのプログラムを使ったニットを作りはじめました。

 

手織りではできないような、細かい模様ができるようになり、ジャカードでプリーツの服を作り東京で展示会を開いたところ、私の作品を見た山本寛斎の部長さんに声をかけていただいたんです。

 

言わずと知れた世界的なデザイナー。

当時フリーだったので、それから1週間後、寛斎さんの会社に入れていただきました。

当時、DCブランド全盛のいちばんいい時代。寛斎さんの考え方やもの作り、人柄に触れられ、とてもいい経験になったと思います。

 

 

 

画像加工の仕事で独立

 

ロズリン:素晴らしい出会いでしたね。

そこから次のステップへはどのようなきっかけで?

 

谷 合:島精機のニットを編む機械のプログラミングで、升目を埋める作業がどんどん細かくなって、今のフォトショップと同じようなものを作れるようになったんです。

 

そこで、この機械を使いニットを作るよりも、写真などの画像処理をしようと。

たとえば、写真に写り込んだ邪魔な電線を消すだけで20万円という時代です。もとの機械は5千万円という時代ですけどね。

これを仕事にしようと、35歳で独立し再び上京しました。

 

電線を消すだけではなく、画像の合成、女性の肌のレタッチなど、そういうことができるようになったのです。

 

 

ロズリン:お客さんのあてはあったんですか。

 

谷 合:よくぞ聞いてくださいました(笑)。まったくなくて、最初の1年間は営業ばかりしていました。300件電話をかけても、興味を持ってくれる人はゼロ。

まだ世の中にこういう仕事をしている人がいなかったので、なかなか理解されなかった。

 

営業の一方、プレゼンテーション用の作品をたくさん作っていましたが、その頃は貧乏でしたね。米だけあればいい、みたいな状況で(笑)。

 

2年目から徐々に仕事が入り始め、ソニーコンピュータのロゴデザインをさせていただいたあたりから、どんどん仕事が広がっていきました。

 

ロズリン:提供されていた技術は、MACのフォトショップ登場など、テクノロジーが進歩していくと、特別な技術ではなくなる。

へこみませんでしたか?

 

 

 

 

谷 合:不思議となかったですね。今まで得たものも大きく、自分も進化していたと思います。

そこにこだわっていたら、今の自分はなかったと思っています。

 

ロズリン:その頃、スタッフは?

 

谷 合:一人の時代が長かったですね。

その後、5名ぐらいの会社を作り、若かったので様々な、トライ&エラーを繰り返したことが血肉となったと思います。

 

ロズリン:どんなトライ&エラーを?

 

谷 合:本当にいろいろですが、当時パートナーと一緒に海外ファッションブランドの日本展開や、ゴルフ場のプランニングなど。

 

まったくの専門外。手探りのゼロ状態から始めましたが、専門分野は各専門家に任せられること、俯瞰でみることの大切さ、いろいろな分野の方々と組んで仕事をし、チームで仕事をすることの良さも知りました。

 

人がいる分だけ世界が広がりますよね。

 

 

ロズリン:私はそれを映画の世界に感じます。最後に流れるクレジットを見ていると数百人の名前が出て、いつもすごいなぁと思います。

 

谷 合:最近は両極端です。今や機材が発達し、一人でも映画を作ることができるんですよ。

昨年すごくはやったアニメ「君の名は」の監督は、その前々・前作では、ほぼ一人で制作しているとか。

 

ロズリン:そんなことができるんですか。すごい時代になりましたね。

    

 

引き続き、後編でお話しをお聞かせください。

 

 

 


IADR サンフランシスコ

 

久しぶりのブログです。

新年になって本当に忙しかったです。

 

少し前のことになりますが、アメリカへ出張して、今年の「国際歯学研究学会(IADR)」に参加したのです。

 

毎年開催されるIADRは、2年ごとにアメリカの地で行われます。今年はサンフランシスコでした。

今回サンギの研究員の研究発表はなかったですが、サンギのための臨床研究を行っていただいているアメリカの先生の発表があって、またその他新しい発表や情報収集を行う為に、サンギから数人で出向きました。

 

 

なおこの出張を機会にメンバーとは別にアメリカに少し早く入国し、現地で暮らす古くからの友人を訪ねることができました!

 

そして友人のはからいで、初めてのグランドキャニオンに!!

セドナという町から6時間往復のバス旅行で近づきましたが、現地に着いたらヘリコプターのチャーターで、上空から見物して、すごかったです。

 

 

 

オーストラリアにもエアーズロックという山がありますが、グランドキャニオンは

たくさんの岩山がそびえ立ち、その景色はとても雄大で、本当に感動しました!

 

 

実はIADRのおかげで、これまでに世界の三大瀑布、ビクトリアフォールズ(南アフリカ開催のとき)、ナイアガラ(カナダのトロントのとき)そして南米のイグアス(ブラジルのとき)を見ていますが、それに加えて今回はグランドキャニオンを見ることができました。

 

出張ではありましたが、少しリフレッシュすることもでき、本当によかったです。

 

 


日本歯科衛生士会会長 武井 典子さん 後編

 

高齢化の進展に伴い、地域包括ケアシステムの構築が急がれる中、地域で多職種と連携して口から食べる機能を維持し、低栄養や誤嚥性肺炎を予防するための人材育成に奔走する日本歯科衛生士会会長の武井典子先生を迎えての後編です。

 

 

社会ニーズに対応できる歯科衛生士の育成に注力

 

ロズリン:歯科衛生士が、入院患者、さらには在宅療養者や要介護高齢者等の口から食べる機能を維持し、低栄養や誤嚥性肺炎を予防する等の口腔衛生管理・口腔機能管理を担うためには、関連する分野の最新情報を得ていることが必要だと思います。

 

 

武井:そうなんです。現在、歯科衛生士になるためには3年間以上の教育が必要です。一方、歯科医療を取り巻く環境は、大変早いスピードで変化していますので、学校教育だけでは限界があります。


たとえば、診療室に抗がん剤治療を受けており、口腔粘膜炎に苦しむ患者さんが、口の中が痛くて食事ができないと訴えて来院しても、「がん患者さんはお断り」との事例があることを、がん患者さんから伺ったことがあります。

 

これは、数年前までは、がん患者さんへの対応についての歯科衛生士教育がなされていなかったことに起因します。近年では、診療室へ当たり前のようにがん患者さんが来院する時代です。しっかりとした生涯研修が重要です。

 

ロズリン:歯科衛生士の知識や技術の幅を広げていこうということですね。

 

 

武井:近年、口腔と全身の健康との関連については、毎年、新知見が示されています。従って、歯科衛生士の免許を持って仕事をしていても、研修や書籍を通して積極的に情報収集しなければ、新しい知識や技術が不足してしまいます。

 

そこで今後は、都道府歯科衛生士会の生涯研修をさらに強化して参りたいと考えています。歯科診療所で働いている歯科衛生士は、今、どのような知識や技術を持っている必要があるかを常に考えて必要な研修を企画・実施して行くことが大切です。

 

さらに本会としては、都道府県歯科衛生士会における充実した研修を行うための研修テキストの作製やリーダー研修等を行って参りたいと考えております。そのリーダーによる新人歯科衛生士研修、地域ケア会議におけるフレイル予防の助言者研修、災害支援研修等が都道府県から支部に向け実践されることを願っております。

 

ロズリン:超高齢社会においては、介護予防やフレイル予防等を推進するリーダーの存在が待ち望まれますね。

 

 

武井:そうなんです。現在、65〜74歳で要介護の認定を受けた高齢者は3.0%、75歳以上では21.9%となり要介護認定を受ける高齢者が増大します。しかし、75歳以上でも78.1%の高齢者は、今現在は介護が必要でない方であり、これらの高齢者のフレイル・介護予防がますます重要となります。


また、急性期医療から在宅歯科医療にスムーズに移行するためには、地域の在宅歯科医療連携室や歯科医師会、歯科医療機関等に情報提供を行い、連携強化を図るなど、急性期から回復期における医科歯科連携、および退院支援等の連絡・調整を担当するコーディネートの役割を担う歯科衛生士への期待が高まっております。

 

ロズリン:歯科衛生士が地域にどんどん出向いて行って、訪問ケアができるような状況が理想ですね。

 

 

住民や患者さんの役に立つ活動を心掛けたい

 

ロズリン:武井さんは放送大学でも学ばれているんですね。何を勉強されたのですか。

 

武井:教育学と心理学です。歯科衛生士教育では、これらの教育が不足していると思ったからです。歯科衛生士の歯科保健指導や健康教育においては、行動変容に結び付けるための支援が重要です。そのための理論や考え方が重要となります。口腔ケアにおいては、いくら効果的な方法を研究しても、人がそれを受け入れ行動に移さなければ効果は現れません。いかに人に行動変容を起こさせるかが重要なのです。

 

 

行動変容といえば、宮古島に素敵な例があります。数年前、文部省の科学研究費を獲得して、口腔機能を高めることで認知症予防になるという実証研究を行ないました。

 

住民に協力して頂き、口をヽ安Α↓入口(咀嚼)、1(飲み込み)、だ響歉況の4つに分け、どこが弱いかをチェックします。次に、弱い部分の機能を高めるプログラムを紹介し、それを実践してもらいます。数ヶ月後に再びチェックすると、機能や状況が改善されていることに気づき、さらに続ける意欲が湧きます。

 

このように、こちらの働きかけ方次第で、住民の行動が変わってくるのです。後にこの研究は、住民からこんなに良いプログラムは、研究が終わっても自分たちで広めていきたいと声が上がり、住民が住民に広げていく活動として引き継がれています。

 

ロズリン:すばらしい活動です。プログラムの内容もそうですが、参加者が自ら取り組み継続できる仕組み作りも重要だと感じます。

 

武井さんは毎日忙しくご活躍されていますが、仕事を離れて何か楽しみはありますか。

 

 

武井:ゴルフが好きで、以前は月に2回ほどコースを回っていました。でも、日本歯科衛生士会の会長になってからは、殆ど行けなくなってしまいました。また少しずつでも始めたいです。

 

ロズリン:あら、私もゴルフは大好きです。ぜひご一緒しましょう。

 

武井:ありがとうございます。あと、ワインが好きなので、飲ミュニケーションもぜひ(笑)。

 

ロズリン:こちらこそ。ぜひ今後とも、公私共々よろしくお願いしますね。

 


<感想>

オーラルケアの中でもサンギはセルフケアに特化した商品を提供していますが、武井さんは、日本の歯科衛生士がこれまで以上に生活者に寄り添った歯科医療・保健を推進することが重要と考え、その実現に向けてとても大きな活動をされています。初めてお会いした時から、とてもエネルギッシュな方だと感じていましたが、インタビューで詳しくお話しを聞くと、想像以上の活動をされていました!

 

“全身の健康はお口から”ということが一般的に言われていますが、やはり超高齢化社会において歯科業界が貢献できることは、まだまだあると感じています。これからの武井さんのさらなる活動に期待しています!サンギも負けないように頑張っていきます。

 

 


 

<武井典子先生プロフィール>

 

【略歴】
長野県 生まれ
1980年 東京医科歯科大学歯学部付属歯科衛生士学校卒業
1980年 ライオン(株) 口腔衛生部入社
1994年 ライオン(株)退職、財団法人ライオン歯科衛生研究所入所
2001年 放送大学教養学部卒業
2005年 新潟大学大学院医歯学総合研究科修了
2009年 日本歯科衛生学会会長(2015年まで)
2015年 日本歯科衛生士会会長

 

【現職】
博士(歯学)、介護支援専門員 
公益財団法人ライオン歯科衛生研究所 研究開発室 副主席研究員
公益社団法人日本歯科衛生士会会長 
日本歯科審美学会副会長、日本口腔衛生学会理事

 


日本歯科衛生士会会長 武井 典子さん 前編

 

高齢化の進展に伴い、地域包括ケアシステムの構築が急がれている。在宅療養者や要介護高齢者の口から食べる機能を維持し、低栄養や誤嚥性肺炎を予防する等の口腔管理を担当する歯科衛生士の役割に期待が高まっている。その対応に向けて奔走する日本歯科衛生士会会長の武井典子先生、公益財団法人ライオン歯科衛生研究所の副主席研究員でもある彼女とは、歯磨工業会を通じて知り合い、意気投合。嬉しいことに今回のインタビューが実現しました。

 


歯科衛生研究に携わり、この世界にのめり込んだ

 

ロズリン:武井さんは日本歯科衛生士会会長の他、財団の研究員や学会の理事等、いくつもの重要なお役目がありますね。いまは、具体的にどのようなお仕事をされているのですか。

 

 

武井:日本歯科衛生士会では、入院患者の口腔機能管理の充実とともに、在宅療養者や要介護高齢者等の口から食べる機能を維持し、低栄養や誤嚥性肺炎を予防する等の口腔衛生管理・口腔機能管理に向けた人材育成に力を入れております。

 

さらに、フレイル(活力低下)予防を目指した介護予防事業を推進できる歯科衛生士の人材育成にも注力しています。同時に、歯科衛生研究を通じて、その取り組みを支えるエビデンスの構築に努めています。

 

ロズリン:もともと歯科衛生士に興味があって、このお仕事に就かれたのですか。

 

武井:ドキッ。たまたま数学が好きでしたので、単純に数学の先生になりたいと思っていました。母に勧められて大学受験の間に受験したのが東京医科歯科大学歯学部付属の歯科衛生士学校(当時)。合格したので入学しましたが、実はあまり興味が持てませんでした(笑)

 

 

1年経ったところに「辞めたい」と思い指導教官に相談、「あと1年頑張って、国家資格を取ってから考えなさい」と助言され、そのまま残って歯科衛生士の免許を取り、就職先まで紹介頂き、現在の研究所へ。


最初は、むし歯の洪水時代を背景に、母子歯科保健活動や学校歯科保健活動を行っていたのですが、マンネリ化。たまたま、名古屋支店にチーフとして転勤、そこで、愛知学院大学の先生方の指導でパブリックヘルス分野の研究をスタートしました。


たとえば、お茶の産地ではフッ素の入ったお茶をよく飲んでいるのにむし歯が多いのはなぜだろう?と疫学調査をスタート。夜、お茶を飲みながらお菓子を食べている子どもにむし歯が多いことが判明。データに基づいた歯科保健活動でむし歯が減少しました。
このようなエビデンスに基づく活動とその評価を通した研究の面白さに目覚め、わからないことを知りたくて、夢中で研究を続けました。


実は当時、すでに結婚していたのですが、6年間も東京と名古屋で別居婚だったんですよ。

 

ロズリン:まあ! 理解のあるご主人ですね。

 

 

武井:主人には迷惑をかけました。その後、東京の研究所へ戻ることができ、今度は、恩師にもご指導を頂きながら、高齢者を対象とした研究を進めることになりました。

 

 

高齢化社会における歯科衛生士の役割に期待!

 

ロズリン:研究が好きなんですね。どんなテーマがあるんですか。

 

 

武井:歯科衛生分野の研究は、とても奥が深いんです。自然科学、社会科学、人文科学と多岐にわたります。

 

たとえば、「清拭よりも清掃が有効」、「義歯洗浄剤の効果的な使用方法」を研究するのが、自然科学的な研究。それらの方法を大勢の高齢者に多職種と連携して効率的に広げるための方法論を研究するのが社会科学的な研究。さらに、その結果、高齢者の生活にどのような貢献ができたかを評価する人文科学的な研究です。歯科衛生研究としては、どれも大切です。

 

ロズリン:なるほど。興味深いです。

 

武井:現在、口腔ケア用具を実際の生活の中でどのように活用することが有効であるかについての研究はあまり進んでいません。だからこそ、口腔ケア用具を発売している企業の皆様と連携し、口腔ケアの有効な方法を研究し、その結果を高齢者や多職種の皆様に自信をもって広めて行きたいと考えています。それが、これからの歯科衛生士の重要な役割だと思っています。

 

ロズリン:そもそも一般の歯科衛生士は、どんな仕事をしているのですか。

 

 

武井:現在、歯科衛生士の90%以上が診療所に就労しています。しかし、高齢化の進展にともない、地域包括ケアシステムの構築が急がれる中、歯科衛生士も診療室から地域に出て多職種と連携しながら、その専門性を発揮することが期待されています。

 

今まで、診療室に来院していた患者さんが、介護等が必要となり来院できなくなっても、地域で口から食べる機能を維持して低栄養や誤嚥性肺炎を予防できるよう、患者さんの生活に寄り添った歯科医療・保健が推進できることが大切です。

 

ロズリン:歯科衛生士の役割はどんどん拡大しているのですね。次回は、それに対応できる歯科衛生士を育成する制度について、教えてください。

 

<武井典子先生プロフィール>

 

【略歴】
長野県生まれ
1980年 東京医科歯科大学歯学部付属歯科衛生士学校卒業
1980年 ライオン(株) 口腔衛生部入社
1994年 ライオン(株)退職、財団法人ライオン歯科衛生研究所入所
2001年 放送大学教養学部卒業
2005年 新潟大学大学院医歯学総合研究科修了
2009年 日本歯科衛生学会会長(2015年まで)
2015年 日本歯科衛生士会会長

 

【現職】
博士(歯学)、介護支援専門員 
公益財団法人ライオン歯科衛生研究所 研究開発室 副主席研究員
公益社団法人日本歯科衛生士会会長 
日本歯科審美学会副会長、日本口腔衛生学会理事


バレンタインライブ

JUGEMテーマ:クラシック音楽

 

 

早くも2月を迎えました。

街ではバレンタイン♪の文字を多く見かけるようになりました。

海外では男性から女性へ愛を告白する特別なこの日ですが、日本では逆ですね。

 

チョコレート業界が大忙しですね (笑)。

 

私の大好きなJAZZバイオリニスト寺井尚子さん。

国内外で活躍する彼女を何度かこのブログでもご紹介していますが、バレンタインのジャズライブとして、なんと無料で楽しめるイベントが開催

されるようです。

 

2月10日(金)、東京銀座駅コンコース(銀座のオアシス)で開催される

音楽ステージ 「METRO MUSIC OASIS vol.69 (メトロミュージックオアシス69)」。

1回目は17:00〜17:40、2回目は18:30 〜19:10です!

 

詳しくはこちら: http://www.tetsudopress.com/tp-tokyometro-20170126

 

 

「大人の恋を彩るJazzyな夜」と題したジャズライブ。

お近くの方は是非!あなたも彼女のパワフルな演奏にきっと夢中になるはず。

 



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日本で人生の半分以上を暮らし、動物(特にネコ)と自然、最近はゴルフも愛する、心優しきオーストラリア人。
ワインなら何杯でも?いける口です♪

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